4/09/2019

春の色を苦みを楽しむ


年に一度は食べたい春の野の伊吹「ふきの青煮」。
さわやかな淡い緑とシャキシャキとした歯応えが何ともいえず
一口ごとに「おいしいねぇ~、春だねぇ~」と
 特有の苦みと風味に、思わず笑顔がこぼれます。


 葉付きのふきは、1メートル以上あるので持ち運びが大変。
でも、長いまま持ち帰るのに、なぜか心弾んでしまうのです。
葉の部分はじゃこと合わせてふりかけに。
茎はまな板の上にのせて塩で板ずりしてから熱湯でさっと茹でましょう。

素早く冷水にとり、両端から筋をとってバットに並べます。
調味料を加えただし汁に浸し、冷蔵庫で冷やします。
食べる直前に器に合わせて切りそろえ、糸がつおや木の芽をあしらって。


葉の部分はみじんに刻んでから乾煎りし、じゃこと合わせてふりかけに。
ふわっと広がるふきの香りに、お酒が進みます。日本酒でも白ワインでも。
おにぎりにむすんだら、春があふれる一品に。


ふき一本を丸々使いきる楽しさを伝えたくて。
5月の料理教室で、ご紹介したいと思っています。


アジの山家焼きは、三枚おろしにしたアジの皮と骨をのぞき
薬味や味噌と一緒に叩き、大葉にのせて香ばしく焼いたもの。
もとは千葉の漁師料理で、サバ、イワシなど青背の魚にむく料理。
酒の肴として、ごはんのおかずとしても美味しいです。


長ひじきのたいたんは、我が家のいつもの常備菜。
干し椎茸、ピーマン、人参、油揚げの千切りを加えて
戻した長ひじきと一緒に、薄味で炒め煮にします。
しみじみとした味わいは、心と体をほっとさせてくれます。


5月の料理教室では「沢煮椀」もご紹介。
ごく細い千切りが美しく、具沢山であっさり味の汁ものです。
本来は豚の背脂を使いますが、薄切り肉を使って手軽に作ります。
季節の野菜を使って楽しめる汁ものは、覚えておくと楽しみが広がります。



 デザートは片栗粉とほうじ茶、シナモンで作る『わらびもち風』。
きな粉と黒みつをかけていただきます。作っていて楽しい和菓子です。

春は次々と旬の食材が入れ替わるので、キッチンは大忙し。
今日も楽しんで台所に立っています。
そんな日々の中での小さな発見を、料理教室でお伝えできれば嬉しいです。

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