フランス製のMoulinetteムーリネット(濾し器、ミル)でパン粉を挽く。
フードプロセッサーや機能的なステンレス製ムーランが開発される前の時代、
1950~60年代にフランスの家庭で使われていた調理道具です。
私は30年ほど前に師匠が使っているのを見て、このムーリネットに一目惚れ。
いつかどこかで出会うことを夢見ていたのですが、数年前、夢叶い私のところへ。
用途に合わせ、3段階の穴の大きさの替え刃があります。
ただ、購入したムーリネットには一番小さな替え刃がついていず、
つい最近、フランスのアンティークショップのサイトで見つけて購入。
状態もすばらしく、”執念だね!スゴイ!!”とダーリンも呆れ顔。
ハンドルをぐるぐる回すと、きめ細かなパン粉があっという間に完成。
原始的だけど感動的な仕事。眺めてより、使ってよし、何より嬉しくて♬
このパン粉を使って作るウィナー・シュニッツェル。もう最高です。
シュニッツェルの特徴は肉を薄く薄くタタキ伸ばし、
きめ細かなパン粉を付けて、バターの香りでサクッと揚げること。
レッスンMENUでは、家庭で手軽にできるように
薄切りの豚肉2枚を重ねてタタキ伸ばし、火が通りやすくしています。
この日は、ウィナーシュニッツェルを食べるために取っておいたワイン
オーストリアの料理とワイン、ご機嫌なマリアージュになりました。
食べながら、次回の海外旅行の候補にいきなりウィーンが浮上!!
プレートからはみ出すほどのFiglmüllerのシュニッツェルを食べながら
グリュナー・フェルトリナーを飲むのを想像してうっとり(笑)。単純すぎます。
前菜は「新キャベツとアボカドのレモンサラダ」。
アボカドを切ったらたっぷりのレモンをまぶして、色止めします。
食べやすい大きさに切ってよく水切りしたキャベツと
薄くスライスしてさっと冷水にさらし、水気をきった紫玉ねぎ。
すべてを大きなボウルに入れて、ラップをかけて冷蔵庫へ。
食べる直前に塩少々とこしょう、オリーブオイル、レモン汁を加えて
手でさっくりと混ぜ、味をみてから大皿に盛りつけましょう。
揚げたてのウィナーシュニッツェル。豚肉でも美味しくできます。
きめ細かで風味豊かなパン粉を使ったからか、ワインのおかげか
いつもよりもずっと美味しく感じられた晩ごはんでした。
憧れの道具は、機能性やブランドの魅力だけでなく
若かりし頃の憧れやその頃の”思い”も含めて、
これからもずっと大切に使っていきたいです。
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