12/19/2018

大切にしたい包丁とまな板


今年の夏、30年ぶりの大学の同窓会で奈良を訪れた帰り道。
京都に途中下車して、久しぶりに京料理をいただきました。
選んだお店は先斗町にある割烹『余志屋』さん。
美しい無垢のカウンターで、若大将の手元が見える席だったので
熟練された美しい手仕事をたっぷりと拝見することができました。

手入れの行き届いた包丁の美しさと切れ味の良さ、切り口の瑞々しさ。
当たり前のこととはいえ、惚れ惚れと見とれてしまいました。

翌日、新幹線の時間まで散歩した錦市場『有次』で
包丁を1本購入したのは、きちんと食材と向き合いたいという思いから。
鋼とステンレス、それぞれの「切れ味」と「扱いやすさ」という長所を
いかした『平常一品』というシリーズの牛刀です。


購入後には、研ぎ職人さんが仕上げの研ぎと希望者には名入れを行い
その間に、普段のお手入や修理などの説明を受けます。
丁寧に梱包された包丁の切れ味はといえば、いうまでもありません。
料理の時間が短く感じられるほど、仕事が早く終わるのに驚きました。



普段から、まめに研ぎながら使っていたグローバルの包丁4本。
他の場所で借りる包丁は、我が家に比べて切れが悪いと思うことが多かったのですが、
有次の切れ味を知ってしまうと、グローバルの切れ味がどうしても物足りません。
結婚前から使っているものは14年、他の包丁も10年使っていますから、
ここは思い切って、まとめて研ぎの修理に出すことにしました。


パン切り包丁も含め、今まで切れると思っていたことが笑えるほど。
熱々のパンもスッとつぶれずに切れ、トマトは片手でスライスできます。
普段の研ぎは自分で、1年に一回はプロにお任せしよう。
そう思うわずにはいられない、危ないほどの切れ味に仕上がっていました。
一生ものと思える包丁。丁寧に手入れをしながら、使っていきたいです。


包丁の切れ味がよくなると、今度はまな板が物足りない。
削り直しができる3cm厚さの檜のまな板を新調しました。
選んだのはサービスとして3回の削り直し券がつく『OTOITA』というブランド。
名前のとおり、包丁が当たる度にトントンとよい音がするんです。
何だか昭和の台所が我が家にやってきた感じで、ちょっと嬉しい。


側面左右に溝があり、両面使いでひっくり返すときに持ちやすくなっています。
檜のまな板は天然の抗菌作用があり、水をかけてから使えば
野菜などの色移りや肉や魚などの汚れもさっと落ちます。
檜の香りも心地よく、大きさもほどよく、思っていたより軽くてお気に入り。

それでなくても、一日のほとんどをキッチンで過ごしていたのに、
あまりに切るのが楽しくて、ますます料理をする時間が増えそうです。

仕事の相棒でもある台所道具は、手入れをしながら長く使えるものを
愛情をもって大切に使っていきたいと思っています。

0 件のコメント: