赤紫蘇を入れることにしました。
赤紫蘇は濃紫色で全体が縮れたちりめん紫蘇を用意します。
葉先だけを丁寧に摘み取り、きれいに洗います。
塩ひとつかみ強を全体にまぶして30分馴染ませ、手で優しくもみ始めると
最初は透明なアクだけが出てきます。
さらにもみ続けると、濃紫色の汁が出て、アクや泡も出てきます。
かたく絞って汁を捨て、1回目よりかるく塩をふり、もみほぐすように
紫蘇がやわらかくなるまでもみます。今度の汁はやや明るく澄んだ色に。
この汁は、一度、沸騰させてしば漬けなどに使います。
次に3つの容器から50ccずつの白梅酢を取り出し、さらに紫蘇をもみます。
この白梅酢をかけると、見る間に紫蘇が鮮やかな赤紫色に。
まるで魔法のようなこの化学変化。なんど経験してもワクワクする瞬間です。
再度、紫蘇を絞り、その汁も取りおき、これを2度繰り返します。
最後に、紫蘇を手でほぐしながら、梅の間にさばき入れ、
ビンを回してよく混ぜ合わせます。
あとは梅雨明けまで、ときどきビンを回したり、動かしたりしながら寝かせます。
天気のよい日は、ビンを野外において外気となれるようにすると
梅がビンの中で激しく変化します。ためつすがめつ梅の変化を愛でながら、
梅雨明けを心待ちにする日々が、今年も始まりました。