6/15/2017

青梅の蜜煮


25歳の時に出会った、日本の初夏の味「青梅の蜜煮」。
憧れの銅鍋で煮た今年は、なんて美しい翡翠色なんでしょう。
ひと口含むと、その爽やかさに梅雨のうっとうしさも吹き飛びます。
ぐずぐずと長引いていた喉の痛みも、いつのまにか全快しました。
生ものの梅は、こちらの体調にかかわらず、一番よい時期に届きます。
初夏の梅仕事は、この季節の体調維持にも欠かせないようです(笑)。




鮮度のよい美しい青梅は、専用の剣山の上を転がして
表皮に穴をあけ、一晩、薄い塩水に浸して汚れとアクを抜きます。


その後、水をかえてよくさらし、
銅鍋に並べて水を加えて弱火にかけ、静かに煮ます。
ぐつぐつしないように、皮がはじけないように見守りつつ
そっと浮いてきたら湯を捨てて、最後はシロップでじっくりに含めます。


加熱することで、一度色が抜けてオレンジ色になった梅は
銅と反応しながら、少しずつ緑色を取り戻していきます。
1時間ほどごく弱火で煮て、銅鍋の中でそのまま冷ましていくと
最後には、夢にまで見た「翡翠梅」の完成です。


何個か皮が破けてしまったり、翡翠色にムラがあったり
銅鍋を使うだけで、納得いく蜜煮になるわけではないですが
今年は、この美しい緑に出会えただけで、大満足な梅仕事になりました。
早めに喉の風邪をひいたので、この夏はこの蜜煮を食べつつ
元気いっぱいに過ごしましょう。

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